毎月長野別院の本堂掲示板に標語を書いております。
6月は「わたしは世界に一人だけ あなたも世界に一人だけ」という言葉を書きました。
さも当たり前のことを書いているかのように思われますが、その通りであります。
しかし、当たり前のことというのは案外見落としがちではないでしょうか。
自分という人間が世界に一人だけなのは皆さま重々承知のことかと思います。ただ、周りの方々にも同じように感じることができているでしょうか。一人一人を見ようとはせずに、大きな括りの中で見てはいないでしょうか。あの人は若いから。あの人は高齢だから。男らしく、女らしく。その時点で、世界に一人だけではなくなってしまいます。私には私の良さがあり、あの人にはあの人の良さがある。なぜなら皆世界に一人だけだからです。嫌なところばかりが目に付きがちかもしれませんが、それぞれがそれぞれを尊重して生きることができたら豊かな人生になる気がします。
本願寺長野別院職員 河野